Double categories of relations

大学の数学科の基礎的な講義(集合と位相など)では、集合と関数に加えて関係というものを習います. ここでいう関係とは二項関係のことです. つまり、二つの集合 $A$ と $B$ の間の関係 $R$ とは、$A$ の元と $B$ の元の組の集合 $R\subset A\times B$ のことです. そこまで講義で扱われないかもしれませんが、関係にも合成というものが考えられます. 二つの関係 $R\subset A\times B$ と $S\subset B\times C$ の合成 $R\odot S\subset A\times C$ は、 \[ R\odot S=\{\,(a,c)\in A\times C\mid \exists b\in B\,.\,(a,b)\in R\text{ and }(b,c)\in S\,\} \] と定義されます. 集合、関数、関係、この三つの概念を抽象化したものがdouble categories of relationsです.